三月五日

 

そういえば、おれがATCになってからもう6年になろうとしているのだけれど、世間的な認知というのは何か変化があるのだろうか。

 

「トレーナーさんなのに、あんまり筋肉ないですね!」

 

こんな感想にはもう飽き飽きした。

 

レーニングを始めてからはそう言われることもなくなったが、それは根本解決とは言えないだろう。世間の印象におれが体の形を合わせただけなのだから。

そんなことを言うやつの首根っこを捕まえて千の言葉でアスレチックトレーナー(AT)が何かとプレゼンするのは簡単だが、そんなことをすればおれは何かしらの罪に問われて、今度はおれがケーサツで説教されることになる。

 

そもそも、おれはそんな「アスレチックトレーニングとは」などと大それたテーマでお話しできるほどちゃんとしたATではない。先輩は有名大学に就きながらB1のヘルプをしているし、見知らぬ後輩はDeNAへの入団でニュースになっていたし、同期の子は未だテキサスで奮闘しながら博士号を取ろうだなんて、おれは甚だ肩身が狭いよ。生きていくので精一杯。

 

それでも限られた見聞の中で、おれが言えることと言えば、アスレチックトレーナーは太っていても、痩せっぽちでも、おばちゃんでも、おじいさんでも何の問題もない。

アスレチックトレーニングという領域の仕事内容を考えれば、必ずしもシェイプされた体が必要になるのかと言えば、ノーだ。たしかにアスリートに携わってはいるが、健康管理とそれに付随する事務手続きさえできていればよいのだから、AT自身が筋肉を見せびらかす必要はない。

よほどワークアウトが好きなATか、もしくはストレングスを兼任している場合もあるが、リハビリ、ウォームアップに対応できればそれ以上の動作はいらない。

 

だから、偶然にもこの記事を読んでいるあなたにはそのことをわかってほしいと思う。

 

トレーナーには種類がある。そして、アスレチックトレーナーはその中でも誤解を受けやすいジャンルである。たしかな知識と迅速な仕事ができれば、筋肉は必要ない。

逆に、筋肉モリモリでないATを抱えているチームは、ストレングスとの仕事細分化ができているので金銭的、環境的に優れたチームだ。

ってこと。

 

てことは貧乏なチームのATほどストレングス兼任率が上がってムキムキになる統計とか取れるんだろうか…

 

また偏った記事になっちまった。知ってる人に読まれたら怒られるぞこりゃ。だけど、それをそれを怖がっちまったら書きたいことは書けないまま。商業主義的にはなるまいよ。

 

 

明日の相手は現在3位の岩手。

強敵だが、やってみなきゃわからんでしょ。

みんながんばれ。